検査結果の見方と活用
眼底・眼圧 肺機能 前立腺 骨密度
眼底・眼圧
※センターでの眼底検査では散瞳剤を使用しないため、まれに縮瞳により判定不能となる場合があります。
眼内レンズ挿入眼は眼底写真ではわからないため、判定不能となる場合があります。
眼底検査 | 目の奥にある網膜の血管の状態を眼底写真により観察し、動脈硬化、眼底出血などの有無を調べます。また、白内障・緑内障などの早期発見にも役立ちます。 |
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検査項目 | 基準値 | この検査でわかること |
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眼圧検査 | 20 mmHg以下 | 眼球内の圧を測定します。眼圧が高くなる代表的疾患である緑内障の診断に使います。(レーシック術後の方は5〜7mmHgほど基準が下がることがあります。詳細については手術を受けた病院にご相談ください) |
主な所見・診断
白内障 | 眼球の中の水晶体が濁る病気です。初期症状として「かすみ」「まぶしさ」「視力の低下」などがあります。 |
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緑内障 (視神経乳頭陥凹拡大) (視神経線維層欠損) (視神経乳頭出血) |
視神経が障害されて視野が欠けている病気です。初期には自覚症状が出ないことが多く、眼底検査などで、緑内障を疑う所見(視神経乳頭陥凹拡大、視神経線維層欠損、視神経乳頭出血)を認めた場合は、視野検査やOCT(光干渉断層計)などの精密検査や定期的な眼科治療が必要です。 |
眼底出血 | 眼底に出血を認めます。眼球内の血管閉塞や血管瘤、全身疾患に伴う高血圧網膜症、糖尿病網膜症でも起こります。精密検査や定期的な経過観察が必要です。 |
眼底白斑 | 眼底に白斑を認めます。種類、原因は様々で、高血圧網膜症、糖尿病網膜症などでも認めます。精密検査や定期的な経過観察が必要です。 |
ドルーゼン | 眼底に黄白色の小斑点を認めます。主に加齢に伴う代謝産物の蓄積です。精密検査や定期的な経過観察が必要です。 |
網膜血管硬化性変化 高血圧性変化 |
網膜血管の動脈硬化性変化または高血圧性変化を認めます。加齢により眼底の動脈全体が細くなったり部分的に硬くなったりしますが、網膜血管の動脈硬化性変化は全身の血管の動脈硬化を推定する助けになります。精密検査や定期的な経過観察が必要です。 |
糖尿病網膜症 | 眼底出血、眼底白斑が主な所見です。糖尿病網膜症は糖尿病による3大合併症の1つです。厳格な血糖値コントロールと定期的な眼科治療が必要です。糖尿病網膜症の重症度分類はScott分類から国際重症度分類に変更になりました。 |
黄斑部異常 黄斑変性症 |
ものを見るのに最も大切な部位である黄斑(網膜の中心部)に萎縮、出血、沈着物、浮腫などを含む異常を認めます。加齢による変化が大部分ですが、精密検査や定期的な経過観察が必要です。 |
網脈絡膜変化 | 網膜、網膜色素上皮、脈絡膜に萎縮、瘢痕、線条、色調変化などの変化を認めます。近視によるものもありますが、定期的な眼底検査、精密検査が必要です。 |
網膜前膜症 | 網膜の前に線維性の膜ができる加齢性変化の一種が認められます。軽症から重症まであり、重症の場合には視力低下や視野のゆがみが出現し手術の適応になることもありますが、大多数の方は定期的な経過観察で十分です。 |
星状硝子体症 | 硝子体の中にカルシウムなどが沈着する加齢性変化の一種が認められます。 |
肺機能
肺の換気能力がどの程度あるかを調べます。
呼吸器系の働きをみるために胸部X線と並んで大切な検査です。
検査項目 | 基準値 | この検査でわかること |
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肺活量(実測値) | できるだけ息を深く吸い込んで、思いっきり吐き出したときの息の量です。 | |
予測肺活量(予測値) | 年齢と性別と身長から割り出されます。 男性肺活量予測値(mℓ)=<27.63-(0.112×年齢)>×身長(cm) 女性肺活量予測値(mℓ)=<21.78-(0.101×年齢)>×身長(cm) |
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%肺活量 | 80 %以上 | (肺活量÷予測値)×100で算出されます。 各個人の性別・年齢・身長に基づいて計算した「肺活量の予測値」に対する肺活量の割合を示しています。 |
1秒量 | 息を最大に吸い込んで最大に吐き出した最初の1秒間の空気量です。 | |
1秒率 | 70 %以上 | 1秒量が肺活量の何%になるかを示したものです。息を吹き出す瞬間の量の割合をみます。この率が低いときは、吸い込んだ息を吹き出すことのできない病気(肺気腫・喘息など)を疑います。 |
%1秒量 | (1秒量÷予測値)×100で算出されます。 各個人の性別・年齢・身長に基づいて計算した「1秒量の予測値」に対する1秒量の割合を示しています。 ※予測1秒量:年齢と性別と身長から割り出されます。 男性:1秒量予測値(l) = 0.036 x 身長(cm) - 0.028 ×年齢 - 1.178 女性:1秒量予測値(l) = 0.022 x 身長(cm) - 0.022 ×年齢 - 0.005 |
前立腺
検査項目 | 基準値 | この検査でわかること |
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PSA | 4.0 ng/mℓ以下 | 前立腺肥大症や前立腺がんなど、前立腺の疾患を診断する腫瘍マーカーです。 |
骨密度
超音波を当てて骨量(骨のカルシウム量)を測定し、骨粗鬆症の可能性を診断します。さらに、骨粗鬆症を正確に診断するためには、X線検査、血液検査、尿検査をあわせて調べる必要があります。
骨粗鬆症とは、体内のカルシウムが不足して骨折しやすい状態をさします。